休日の充実

休日を充実させるために行動したことを綴ります

読書 自転しながら公転する

結婚、仕事、親の介護、全部やらなきゃダメですか?
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これがこの本の帯に記されていた。

同時にいろんなことを考えないといけない、シナイトいけない、そんなことが人生にはいいろいろあるだろう。

私は不器用だから、同時処理はホントに苦手。無理だよね。手を抜くとか、人を頼るとか、なんかしないと。

主人公、都も決して器用ではないな。そんな彼女が娘の結婚式の時にこう語っている。

別にそんなに幸せになろうとしなくていいのよ。幸せにならなきゃと思い詰めるとちょっとの不幸が許せなくなる、少しくらい不幸でいい。思いどおりにはならないものよ。

いろいろあったけど、それらを全て受け入れて今がある、よかったと思っているのではないか。

私も、順風満帆とはいかないが、ちょっと困ったことがあるくらいの方がいいのだろう。

この小説、構成が面白かった。プロローグとエピローグはつながっているが、プロローグだけでは本編とどう繋がっているのかわからない。最後に納得です。本編は現在。東日本大震災西日本豪雨もでてくる。プロローグとエピローグは、2042年という設定だった。それが都の娘の結婚式。都は結局寛一と結婚したんだ、とわかった。娘の父が寛一だった。本編の疑問をエピローグで回収していく感じでおもしろい。