臨床の砦 夏川草介
医師でもある作者が、新型コロナウィルスの治療にあたり、使命感から一気に書き上げた。
新聞記事での書評を見て、どうしても読みたいと思いました。
苛立ちや焦りは周りの人間に容易に伝染する。
焦ってはいけない。
負の感情は、あっという間にクラスター化する。
どこかで遮断し、拡大を防がなければならない。
誹謗中傷について。大切なことは、我々が同じような負の感情に飲まれないことでしょう。怒りに怒りで応じないこと。不安に不安で答えないこと。
この感染症との戦いに正解はない。
我々には、確実も絶対もありません。ただできることは、確実を目指して力を尽くすことだけです。
子育ても同じだ。
明るい声は、不思議と聞く者の心まで穏やかにする。
オンライン面会の場面で。
批判を聞き流してまで実行した自分の真意はどこにあるのか。正解は見えない。
いいんじゃないですか。世の中にはいろんな意見があるもんです。ただね、私は楽しかったですよ。
正解とは言えなくても最善の道を選んだ。
コロナ診療における最大の敵は、もはやウィルスでないのかもしれない。行政や周辺医療機関の無知と無関心でしょう。
院内感染の原因は、看護師の不注意や気の緩みにあるのでなく、感染対策さえ十分に履行できないほどの激務を現場に強いた我々にある。→
一部間違っている。我々、でなく院長の私、にある。
トップの、責任をとる覚悟が、
からだに響きました。