3連休 2日目 映画 すばらしき世界
今、一番みたい映画。
刑務所を出てどう生きるか。
生きづらさゆえに再犯をしたり、元の繋がりにすがったり、ありがちですが、それをどう振り払って生きるのか。
主人公三上は私生児として生まれ、養護施設で育つ。4才のときから母の姿を見てない。14才から組に絡むなどして犯罪を繰り返していた。
人の育った環境がかなり影響するだろうな。愛着の問題か。かっとなったときに抑えが効かない。正義感が強いため、若者に絡まれているおじさんをほっとけず、戦ってしまう。それゆえに再犯を繰り返してしまったのだろう。
何度目かの出所を迎え、
今度こそは、堅気ぞ。
と意気込む。肝になるのは支えてくれる人。
身元引き受け人の弁護士。
母を探してほしいと頼んだテレビ関連のディレクター。
生活保護申請のときの担当者。
近くのスーバーパーの店長。
必ず一度は喧嘩腰になり、もめるが、この人たちは諦めずに連絡をとる。そして、言いにくいことも言う。本人ができそうなことを提案する。
いかに本気で関わるか。そこが肝になるのかなと感じ入りました。
一度は元の繋がりを頼ってしまいましたが、そこのおかみさんが、
三上さんは最後のチャンスをもろうたんじゃ、こっちに戻っちゃいかん。
と追い返す。その時、
堅気は辛いじゃろうが空は青いらしいよ
と言って背中を押した。
ほんとはみんな全うに生きたいと思ってるんじゃないかなあ。
最後、三上は持病の発作で息絶える。
その直前、元妻と会う約束をしていたし、なんと言っても、職場でかっとなりかけたがその衝動を抑えることができた。職場で可愛がっていた人からコスモスをもらった。
今までの自分を乗り越えた達成感みたいなものもあり、最高に幸せなときだったんじゃないかな。生きていてほしかった、という人もいるでしょうが、私は単純に、幸せな気持ちでいけてよかったと思ったんです。
人生終盤で私に何ができるのだろうかと、考えさせられました。